私がランドセル時代
ある番組から生まれたゲームが一世を風靡した
その名も『イライラ棒』
ルールは簡単
【電極棒を何にも当てずにゴールまで運ぶ】
少しでも何かに当たると爆発してその場で終了
そんなハラハラ感に魅了された幼い私は
瞬きもせずにテレビに見入っていた
母「ちゃんと瞬きしなさい!」
そして遂には家庭用のイライラ棒を手に入れた
-その後、家では-
『バーン・・バーン・・・・バーン・・・』
リアルな爆発音が鳴り響き続けた
-やがて-
『バババババババーン!!!』
母「イライラするんなら、やるんじゃない!!」
私「・・・・・(ぷて)」
まんまと乗せられイライラした私は
ストレスの元凶である家庭用イライラ棒を
『エイッ』と押し入れの奥へと投げ入れた
その日以来、爆発音が鳴り響くことはなかった
-それからかなりの年月が経ち-
そんなエピソードすら忘れていた私の元へ
パワーアップした『イライラ坊』がやってきた
![](https://mokutokurasu.com/wp-content/uploads/2022/06/img_3224-1024x768.jpg)
ルールは簡単
【無数に設置されたスイッチを押さない】
うっかり押してしまうとその場で爆発の舞
無数のスイッチを避けるのは至難の業だ
初めの頃は『うぎゃぎゃぎゃぎゃ』という
爆発音と共に尾追いとダッシュを繰り返して
四六時中イライラ坊を誤爆させていた
それから試行錯誤の日々が始まり
-2年が経った今現在-
主なスイッチを3つまで減らすことができた
- 就寝中の物音や悪夢(これは仕方がない)
- 来客時のインターフォンの音
- モクの許可なくおもちゃに触った時
と言ってもいつも尾追いをする訳ではない
一切怒らない日もあれば
ちょっとしたことで激怒する日もある
最近ようやく分かってきたことだが
そんな日は大体、
- 季節の変わり目
- 雨の日
- 体のどこかに不調がある
- 発情期(近くのメス犬に反応?)
そう言ったことが関係しているようだ
![](https://mokutokurasu.com/wp-content/uploads/2022/06/img_2521.jpg)
“何が悪くてこうも尾追いをするのだろう?”
そんな風にモヤモヤとし続けるよりも
考えられる要因があるだけで心が軽くなる
“今日はひどいね、雨だからかな?”
“どこか痛いの?注意して見ないとね”
自己満足に過ぎないかもしれないけど
私の感情を細かに察知するモクの前では
自身の心を穏やかに保つ必要があるのだ
それがモクの心の安定に繋がるのだ
あの時、怒りに任せて放り投げたイライラ棒
イライラ坊のスイッチ完全撤去までは
まだまだほど遠いけど・・・
「お母さん!今回は辛抱強く頑張ってるよ!」
そう胸を張って言えるだろう
-2年前-
モク『うぎゃぎゃぎゃぎゃ』と尾追い
アホ夫婦〈そわそわ、たじたじ〉
-そらから1年-
モク『うぎゃぎゃぎゃぎゃ』と尾追い
アホ夫婦「もうイライラ坊なんだからぁ」
-現在-
モク『うぎゃぎゃぎゃぎゃ』と尾追い
アホ夫婦〈無視して台所へ〉
モク『ピタッ。タタタタタ-』
![](https://mokutokurasu.com/wp-content/uploads/2022/06/img_3227-1024x854.jpg)
アホ夫婦「どないなっとんねん!」と、思わず関西風
・・・・・
そんな日々も悪くない。