●1才9ヶ月目●
《ウルトラデリケートです》
---暖かい目で見守ってください---
いかにも悪い菌が好みそうなモクの弱々しい胃腸
病院から頂いた薬を飲ませていたが
異音とほふく前進は続いていた
そしてここに来て新たな症状も出始めた
それは『布舐め』
朝起きるとお腹をキュルキュルと鳴らしながら
毛布や布団などあらゆる布を舐め続けていた
それはまるで
何かに取り憑かれているかのような勢いで
もしかしたら脳に異常があるのではないか?
そんな考えが浮かぶほどだった
再び病院へ行くことにした
布舐めに関しては胃の不快感や
気持ち悪さが原因とのことで少しホッとした
が、予想外の結果を知らされることに・・・
先生「便の中に前と違う菌が発生しています」
それを聞いた時
なんだかガックリとした
なぜこんな体質に
生まれてきてしまったのだろう?
尾追いの発症原因を特定することはできない
でも今なら分かる気がする
モクのはしゃぐ姿は十分元気に見えた
でも小さい頃からお腹の痛みを抱えていたせいで
思うように遊べていなかったのかもしれない
そんなストレスが
積もりに積もって爆発したのではないだろうか?
この哀れな胃腸をなんとかしてあげたい
強くする方法はないのだろうか?
そんな胃腸の不快感が続いていたせいか
モクは夜に眠ることができなくなっていた
夜中の尾追い
これがとにかくひどく部屋中を走り回っていた
その度にアホ夫婦は重たい体を起こして
モクを落ち着かせていた
更に明け方になると『カチャカチャ』と歩き回り
『クンクン』鳴きながら二本足で立って
ベッドを『カリカリ』と掻きまくっていた
『カチャカチャ』、『クンクン』、『カリカリ』
この三大モク音はアホ夫婦を深く悩ませた
そんな日々が続き目の下にはクマ
寝不足と体調不良のせいで
攻撃性が増したアホファミリーはクマ化
まことにクマった状態に陥ってしまったのだった