You are currently viewing 消えた一縷(いちる)の望み、灯る奮起の心-vol.29-

消えた一縷(いちる)の望み、灯る奮起の心-vol.29-

●生後9ヶ月目●

期待に反して

モクの尾追いはエスカレートしていった

それと同時に

私のもどかしさといら立ちは募っていった

「何でそんな簡単なことも出来ないの!?」

と言う時の心情に近い

「何で回らずにいられないの!?」と

激しさを増した尾追いに添い寝の限界を感じた

私自体が尾追いの刺激になるため

モクがいら立ち始めたら

別の部屋へ移動することにした

意外にもモクは静かに眠り

とても平和な時間を過ごした

“このままおさまる”

そう確信していた

だが数日後、また始まった

初めのうちはやらなかったのになぜ?

どんなに工夫をしても結局は振り出しに戻るんだ

良くなるどころか

どんどんと悪くなる状態にお手上げだった

私は前回お世話になった病院へ行くことにした

知りたかったことは3つ

  1. 発症原因
  2. 治療法
  3. 完治するのか

先生の見解は以下の通りだった

1.発症原因を特定することは出来ない

うちに来る以前の環境が悪かったか

元々そういう遺伝子を持っていたか

トラウマ

モクの場合は長期的なお腹の痛みのせい

様々な原因が考えられた

2.治療法はない

モクの尾追いの動画を見てもらった

動画を見る限りでは脳の病気の可能性は低い

ちょっとしたことでカチンといら立ち

そのいら立ちがジワジワと沸点に達した時に

尾追いをしているように見える

そのため、嫌がることはしない

ストレスになるようなことはしない

そう付き合っていくしかないとのこと

3.完治はしないおそらく一生続く

年を重ねて許容範囲が広がれば徐々に減る

それまで互いに受け入れながら

生活していくしかないとのことだった

いつかは治ると信じていた私にとって

この結果は衝撃的なものだった

家に着くまで頭がグルグルとして

何も考えられなかった

家に着いてモクの顔を見た

尾追いをしていない時は普通のわんこ

治らないからと言って

可愛くてたまらないこの子を

どうすると言うのか?

どうもしない

今まで通り一緒に暮らしていくだけ

向き合う覚悟を決め

自分を奮い立たせたのだった

“モクは私たちを選んで来た”

世話かけるねー