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空(から)お祝い-vol.35-

ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ✴︎1歳 ✴︎ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ

なんとか!どうにか!ようやく!

そんな気持ちで迎えた1才の誕生日

振り返れば頭の痛いことばかりだった

特に悩まされたのが尾追い

てんかん発作?

水頭症が発症した?

そんなことを考えては一人で勝手に震えていた

でも悪いことばかりではない

ひと言で言えば “癒し”

『手のかかる子ほど可愛い』

まさにこの言葉がピッタリだ

モクといると心が暖まりハッピーな気持ちになる

そんな駆け引き上手なモクが1才

なんとも感慨深い

これからあっという間に時間が過ぎ

気付けばおじいちゃんになっているのだろう

無事に歳を重ねるのは喜ばしいことだが

どうしても寂しさを感じてしまう

ずっと一緒にいれればいいのに・・・

叶わないと分かっているからこそ思える

“モクという存在と時間を大切にしよう”と

なんて、のんきに感傷に浸っている場合ではない

お祝いムードなんて一瞬でちたね

モクの心は荒んでいた

それはもう、盗んだバイクで走り出すくらい

一日に何度も聞こえるバイクの音(唸り声)

一日に何度も見る旋回運転(尾追い行動)

日に10回なんて当たり前だった

刺激を与えないように息を殺して過ごした

それでもモクの状態は良くならなかった

そんな毎日を送り

私の心は段々と重たくなっていった

モクを受け入れた

いや、私の心は嘘つきだ

未だに消化しきれない状態に疲弊していた

さらに追い打ちをかけたのが夜中の尾追い

一晩で2〜3回

一階と二階と離れているにも関わらず

尾追いと共に発される

モクの激しい鳴き声で目が覚めていた

何にいら立ちを感じているのだろう?

どれだけ怖い夢を見ているのだろう?

やはりてんかん発作なのでは?

モクに付きまとう不安は私をも不安にした

もしかしてだけどさ、

自分だけ一階に置いていかれるのがいやなの?

寂しいの?

・・・・・

その顔はそういうことだね