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受容-vol.33-

●生後11ヶ月目●

隣人いちご「隣のモクさん、またスイッチ増やしたらしいわよ〜」

隣人大福「えー!?これで何個目?」

いちご大福「大変ね〜」

そう、増えたのだ

ことの発端は足への強い執着心

赤ちゃんの頃から

アホ夫婦が歩くところ全てに着いて周り

足にパクパクと噛みついて来ていた

まだ歯が生え変わっていない時は

それほど痛くなかった

モクが飛んでくるとドクターフィッシュならぬ

「モクフィッシュが来たー」なんて

ふざけたことを言っていた

だが、歯が生え変わり

その噛みつきは強烈な痛みに変わった

何度もやめさせようとあれこれ試した

だけど、どうしても

やめさせることが出来なかった

きっとモクにとって足はおもちゃなのだろう

そんな痛みとしつこさに耐える日々

ある日、遂に私はブチギレた!

モクの目をカッと睨みつけ

「痛い!ダメ!いい加減にしなさい!!!」

モクに怒りは逆効果だと分かって以来

声を荒げて怒ることなんてなかった

そんな甘やかされ生活をしてきたモクに

はんにゃ顔での一撃は強烈だったようだ

いいパンチだったぜ

それ以来、一度はまとわりついてくるものの

「ダメ」の一言で

ピョン!とジャンプしてやめるようになった

そのジャンプ必要?

必要なのだ

このジャンプが足から自分の尻尾への切り替え

まるで八つ当たりをするかのような

激しい尾追いをするようになった

モクの噛みたい欲求を抑えた代償はでかかった

痛みのストレスからは解放された

その代わりに

頻度が増えた尾追いに対するストレスが増大した

頭では分かっていても心が納得していなかった

尾追い行動は治る

その希望を捨てることが出来ずにいた

だから余計に辛かった

だけどそろそろ受け入れないとね

これがモク

可愛い可愛い、うちのモク

おちょいよ〜