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輝き始めた回転モク馬-vol.64-

壊れた回転モク馬-vol.28- が光を放ち始めた

メロディーはまだない

だが、確実に大きな一歩を踏み出していた

尾追い自体落ち着いてはいたが

日によってまちまちな状態が続いていた

これまで尾追いを減らすために

色々な作戦を実行してきたがどれも惨敗

これと言った成果は得られずにいた

だが、モク自身が変わった今

新たな作戦を実行することにした

これは私の手を噛まなくなったから出来ること

声が届くようになったから出来ること

【愛情で包み込み作戦】

モクの尾追いの大半は自分の尻尾を睨みつけ

ゆらゆら揺れた尻尾を

カプッと噛む仕草から始まっていた

いつも私にべったりなモク

『ゔー・・』と唸り

キッと睨みつけ、尻尾ゆーらゆーら

これをし始めたらサッと尻尾を手で覆った

明らかに困惑するモク

モク「はて?ちっぽはいずこ?」

その困惑がいら立ちを忘れさせたようだった

今やそれが習慣となり

ゆーらゆーら『やるか!?』という時に

手をパッと出すだけでやめるようになった

初めて作戦に手応えを感じた

モクの特効薬はブランコをも止めた

私の魔法の手だった

(怖いくらいどうでもいい話-vol.60- 参照)

眠っている時の突発的な尾追いに関しては

減らすことは出来ていない 

だが、ただでは引き下がらない私

尾追いをし始めたらモクを抱き上げて

目と歯を剥き出しているモクが

正気に戻るまで抱きしめるようにしている

温もりが安心感を与えるのだ

-1ヶ月後-

モクの中で『尾追いはいけないこと』

そういう意識付けが出来たようだった

以前は全く効果のなかった「ダメ」

その一言で

おやつケースの前にちょこんと座るようになった

やめたんだから、おやつくれるよね?

やめられるんじゃん?

その光景を見て首を傾げるアホ夫婦

「なにが?」と同じく傾げる可愛いモク

そこで分かったこと

いら立ちによる尾追いは

モクの意思次第でやめられるようだ

睡眠中の突然的なものは悪夢、音などの驚き、

お腹の痛みなどが関係していると思われる

こればかりはどうしようもない

付き合っていくしかないよね

ちょっちゅねー